HANAIBOOKS  〜HANAI お薦めの子どもの本〜

このページでは、HANAIが教材で使用する本や、ぜひ子ども達に
読んで欲しい本、お父様お母様にもお読みいただきたい本を
紹介していきます。

NO.12

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車のいろは空のいろ

空いろの車を町でみかけたら、きっとそれは松井さんのタクシーです。
手をあげて、車のざせきにすわったら、
「お客さん、どちらまで?」
それが、ふしぎな旅のはじまりです。(表紙より)

あまんきみこ/作
北田卓史/絵
ポプラ社 ¥1,000
1968年発行

あまんきみこさんの「車のいろは空のいろ」は、タクシー運転手の松井さんが経験した、不思議なお客さんたちとのふれあいの物語です。
若い男の人を乗せたと思ったら、実は病気のお母さんのもとへ急ぐやまねこだったり、かっぷくのいい紳士はふるさとの山を追われたくま紳士だったり、ちいさな男の子の兄弟を乗せたらきつねの兄弟だったり。運転手の松井さんは、そんな変わったお客さんたち相手にいつでも誠実にいっしょうけんめい仕事をしています。
作者であるあまんきみこさんは、児童文学研究家の神宮輝夫氏との対談の中で、次のように語っておられます。
「…自分自身の年輪の子どもの部分におりて書いているような気がするんです。…中略…そして、それがいまの子どもたちと響きあうことがあれば、とてもありがたいことなんです。」(『現代児童文学作家対談9』偕成社 1992

その言葉どおり、どのお話もやさしい語り口で、子どもたちの心に自然に溶け込んでいくようです。
けれども、この物語の登場人物は、動物の姿をしていてもしっかりと人間らしさを持ち合わせており、お話自体も現実に根ざして読む者の心を打ちます。だからこそ、一見幼い子ども向けの甘ったるいメルヘンのように見えながら、他の多くの作品とともに消え去ることなく、30年以上もの間支持され続けてきたのでしょう。
子どもたちの柔らかな心に安心して届けられる一冊です。


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素材提供:「second home