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幼い子どものための絵本「こぐまちゃんえほん」を目にしたことが無いお母さんはいないのではないでしょうか?そう思えるほど、こぐまちゃんえほんはどの本屋さんに行っても子どもの本のコーナーに必ず並んでいる人気シリーズです。
短い文章、単純な線と色で描かれた絵。なんの変哲も無いお話。
この絵本のどこが、なぜ子どもたちを深く惹きつけ、これほどのロングセラーとなっているのでしょうか?
こぐまちゃんえほんは、三人の作家と一人の編集者の共同制作によって生まれました。
歌人の森 比佐志さん、児童劇作家のわだよしおみさん、絵本作家の若山 憲さん、そして当時のこぐま社社長で編集者の佐藤英和さん。この四人が、毎週のように集まっては、知恵を出し合い作り上げたのが「こぐまちゃんおはよう」でした。
当時、画家の若山 憲さんには2才になる娘さんがいました。若山さんは、お嬢さんの日常を克明に記録し、毎週の集まりに持参しました。四人は、この若山さんの育児日記を参考にしながら話し合いを進めたそうです。
主人公は、ぬいぐるみのくま、こぐまちゃん。
こぐまちゃんは2才。
一人っ子でおとうさんおかあさんと一緒に暮らしている。
おともだちはおとなりに住んでるしろくまちゃん。
言葉にも、推敲に推敲が重ねられ、幼児の自然な日常生活が、耳に心地よい美しい日本語で語られています。
こぐまちゃんえほんが初めて世に出る前に、「子どもが初めて出会う本」としてディック・ブルーナのうさこちゃんシリーズが既に出版されていました。この本の中に、洋ナシの絵が出てきます。文章には「なし」とありますが、それを読んだ日本の子どもが、これは「なしじゃない」と言ったそうです。確かに、洋ナシは日本の子どもが慣れ親しんだ「なし」とは形が違います。その時、こぐま社社長で編集者の佐藤英和さんは「日本の」幼い子どものための絵本を作りたいと切実に思われたそうです。そんな日本の子どもたちへの深い愛情は、こぐまちゃん絵本のすみずみにゆきわたっているように思われます。
幼い子どものための優れた絵本を作りたい。4人の男達の強い思いがこもっているからこそ、こぐまちゃんえほんは30年以上も子どもたちに愛され続けているのでしょう。
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