HANAIBOOKS  〜HANAI お薦めの子どもの本〜

このページでは、HANAIが教材で使用する本や、ぜひ子ども達に
読んで欲しい本、お父様お母様にもお読みいただきたい本を
紹介していきます。まず、第一回目は、幼年童話の名作からです。

NO.1

くまの子ウーフ

ぼくは くまの子。うーふーって うなるから、名前が くまの子 ウーフ。
あそぶのが大すき、なめるのと たべるのが大すき それから、いろんなことをかんがえるのもね。

神沢利子/作
井上洋介/絵
ポプラ社¥1,000
1969年発行

今から30年以上も前に書かれたこのなんとも楽しい幼年童話をどこかで目にしたことのある方は多いのではないでしょうか?
大人でさえも、何度も何度も読みたくなるような、さわやかな楽しい気持ちにあふれたこの作品は、子ども達に深く愛されつづけてきました。この物語が大人も子どもも惹き付けてやまないのは、そこに描かれているのが、幼児の世界そのものだからでしょう。子ども達はなんの抵抗もなく物語に入り込み、大人は遠い昔に感じた思いを呼び起こされます。
しかし、子どもの世界そのものと言っても、くまの子ウーフは、子どもだましの甘ったるい物語ではありません。「ちょうちょうだけになぜなくの」では、ウーフが迷い込んできたちょうちょをつかまえようとして、誤って死なせてしまいます。そこでお墓を作ってドロップを供えると、きつねのツネタがやってきて「ウーフは魚も肉も食べるくせに、チョウだけかわいそうなんて、へんだよ。今晩ビフテキ食べるときはもっとわんわん泣くといい」といいます。それを聞いてウーフは泣き出しますが、ふと墓に供えたドロップに蟻がたかっていることに気づきます。「こら、ありんこ。そのドロップはチョウにあげたんだ。なめちゃだめ」とウーフは蟻ごとドロップを自分の口に放り込みます。口の中で「助けてくれえ」という声がしたようで、ウーフは目をまるくするのです。
ここには現実の世界でも、子ども達が遭遇し乗り越えていくであろう場面が、さりげなく誠実に語られています。だからこそ『くまの子ウーフ』は時代を超えて読み継がれていくのでしょう。


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素材提供:「second home