HANAIBOOKS  〜HANAI お薦めの子どもの本〜

このページでは、HANAIが教材で使用する本や、ぜひ子ども達に
読んで欲しい本、お父様お母様にもお読みいただきたい本を
紹介していきます。

NO.24

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三びきのやぎのがらがらどん

むかし、三びきの やぎが いました。 なまえは、どれも がらがらどん と いいました。

マーシャ・ブラウン/絵・文
瀬田貞二/訳

福音館書店 ¥1,050
1957年発行

今回ご紹介するのは、あまりにも有名なあのロングセラー絵本『三びきのやぎのがらがらどん』です。子どもと子どもの本に関わったことのある方なら、まず知らない人はいないでしょう。
世界的な絵本賞として、イギリスのケイト・グリーナウェイ賞、アメリカのコールデコット賞、スウェーデンのエルサ・ベスコフ賞などがあります。なかでも、アメリカのコールデコット賞は最も早い1937年に設立され、絵本賞の世界的な基準となっていますが、この本の作者マーシャ・ブラウンは、このコールデコット賞を三度受賞した唯一の絵本作家です。
三人姉妹の末っ子として生まれたマーシャは、ニューヨーク州立大学を出た後、教師を経てニューヨーク公共図書館の図書館員になり、子ども達にお話をするストーリーテラーとなります。やがて、マーシャの絵の素質を認めた周囲からの勧めもあって、彼女は絵本を描き始めます。そして、次々と素晴らしい絵本を世に送り出すことになるのです。
『三びきのやぎのがらがらどん』は、北欧の民話で、三びきのやぎが山のまきばでおいしい草を食べるために、恐ろしいトロルをやっつけるお話です。
訳したのは、児童文学の編集者であり、評論、創作、翻訳などで数々の素晴らしい業績を残された瀬田貞二さんです。この本の編集者である現福音館書店相談役の松居直さんは、その著書『絵本の現在子どもの未来』(日本エディタースクール出版部 1992)の中でこう述べています。「この絵本(『三びきのやぎのがらがらどん』)はアメリカで出版されたノルウェーの昔話絵本の翻訳で、訳者が瀬田貞二さんです。瀬田さんは私が編集者としてとりわけ信頼していた作家であり、訳者でした。瀬田さんの文体、その日本語の豊かな表現力は抜群です。日本の古典文学に深い造詣があり、俳句の鑑賞者、研究者としてもすぐれ、とても詩のよくわかる人でした。昔話や児童文学の研究者としても、一家をなし、心から尊敬する人です。」 確かに、声に出して読んでみるとよくわかりますが、がらがらどんの文章は、一切のムダが無く力強く明快で張り切ったリズムを持って聞く者を惹きこみます。
松居直さんはある講演会で、「がらがらどんがこんなに売れるのは世界中で日本だけだとマーシャ・ブラウンが不思議がっていたが、それは瀬田貞二の名訳のおかげだろう」と話されていました。マーシャ・ブラウンのコールデコット賞受賞作品も邦訳されていますが、圧倒的に売れているのはがらがらどんなのです。
大人の中には、この本をグロテスクで怖いと感じる方もいるようですが、子どもに読んであげると間違いなく夢中になります。子ども達は、マーシャ・ブラウンの絵と瀬田貞二の言葉の素晴らしさを見抜く力を持っているようです。  


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素材提供:「second home